生まれて間もなく視力を失った10歳の少年・光(ヒカリ)。光にとって世界は「音」であり、彼はカセットテープに自分の世界を録音してゆく。光の眼は手術をすれば視力を得られる可能性があった。母の説得により、手術を受けることを決意するが……。20歳になった光(眞栄田郷敦)は、東松照明 (1930-2012)の写真に強く導かれるように長崎へ。旅先で出会った自称革命家の男・友部(池内博之)にドキュメンタリー映画製作に誘われ、長崎・沖縄の戦争の痕跡を辿ることになる。その中で、心に傷を負いつつもたくましく生きる女・詠美(Awich)、沖縄を愛し家族を愛する男・糸洲(尚玄)と出会う。戦争の痛ましい記憶と彼ら3人の生き様は、光の人生を大きく揺さぶり始める。灼熱の日々の中、光の眼に映るものとは、何か?そして、51年後の 2070 年、71歳になった光(加藤雅也)。彼の生きる世界は大きく変容していた。
監督: 半野喜弘
出演: 眞栄田郷敦/池内博之/Awich/尚玄/伊藤正之/加藤雅也 ほか